ITエンジニアのぼやき

都内メーカーITエンジニアが、ただただ気になったことを書いて、薄い知識で考えを共有していくだけのブログ。

長期間ブログ更新が空いてしまったワケ

f:id:k_yuukix:20190830191246j:plain

 

(2019/8/30 published)

2019/12/15 revision1)

皆さんお久しぶりです,ぎりです.ブログの更新が長期間空いてしまい,記事を楽しみにしている数少ないマニアには申し訳ありませんでした.

これにはいろいろな事情がありまして結論から言いますと,研究室を変更いたしました!

今日はそれについてさらっと話して終わらせたいと思います.

今日の内容
  •       研究室変更しました

  •       新しい研究室先

  •       新しい研究内容

 

第2章 新しい研究室先はもっと面白い

 

研究室変更しました

 B4の途中で研究室を変更するという,激レアなケースを私は起こしてしまいました.その結果,様々な人に迷惑をかけてしまって,完全に専攻のブラックリスト入りしてしまいました.

まあ,いろいろ自分に合わなかったのが変えた理由です.これ以上深く掘ると他人を傷づけてしまう恐れがあるので,大ざっぱな理由で済ませておきます.

途中で研究室を変更した例は,アカハラや病気,家庭内事情以外ではないと聞いたので完全に悪いファーストペンギンとなってしまいました.

しかし,自分の思いをぶつけると専攻の教授達は理解のある方ばかりで,2,3週間という爆速で新しい研究室に移動が決まりました(精神的苦痛は果てしなかった).その裏では様々な人に迷惑をかけまくってしまっているので 心が痛いですが,終わったことなので良しとし, 今後の行動で示していきたいと考えています.

新しい研究室先

 以前の研究室は無人航空機(UAV)でしたが,新しい研究室先は運動と脳活動をテーマに研究しています.分野は医用・生体工学になります.入学当時は医療工学など興味があったので,その 中で特に興味がある分野を新しい研究室先に選びました.

受け入れ先の先生がとても理解のある方で,突然研究室に入れさせてくださいとお願いした2日後には私の席を研究室に設けてくれました.意味がわかりません(笑) 感謝しても,しきれません.

メンバーも,変わったキャリアの人が多く,私が途中で研究室変わったことなど薄れてしまうくらい新しい研究室は濃い人達の集まりでした.

運動と脳の活動を研究テーマにしているだけあって,頻繁にみんなで運動をしに行きます. 週3で運動するので,健康そのものです.

 新しい研究室でもコアタイムはあるので,忙しさ的には前の研究室とさほど変わりませんが, メンバーみんな楽しく真面目に研究をやっているので,私も力がみなぎってきますね.全力で研究頑張りたいと思います.

新しい研究内容

f:id:k_yuukix:20190830191243j:plain

 新しい研究内容も決まりそうで,脳の各部位の容積を調べ,その部位の機能と容積の関係,また他部位との関係を調べることになりそうです.私もまだ勉強中なのでうまく説明できませんが...

本研究室では脳を調べるために主にMRI(Magnetic resonance imaging)というマシンを用いて調べます.

DT大はMRIなんて大層な機械を持っていないので,首都大東京や,産総研などでお借りしてデータを集めます.

研究が進めばそのうちに,*つくばの森に迷い込んでしまうかもしれませんね...笑

(追記)本当に産総研で研究することになりそうです・・・.この話はまた記事にしたいと思います(涙)

 

 さらっと最近あった話を書いてみましたが,これからも専門的な話をするためにここに記事を投稿し続けるので,ぜひ御覧ください.次回以降は日常的に役に立つ脳機能のお話をすることが多くなると思いますので,楽しみにしていてください!

次回 睡眠学習は本当に存在するのか脳活動の観点から説明したいと思います!

next 睡眠学習は本当にあるのか (2019/9/29現在 公開)

 

アカハラ・・・アカデミック ハラスメントのこと.教授と学生の関係が悪くなるとき大体これが該当する.

fMRI・・・fMRIMRI(核磁気共 鳴も参照)を利用して、ヒトおよび動物の脳や脊髄活動に関連した血流動態反応を視覚化する 方法の一つである。最近のニューロイメージングの中でも最も発達した手法の一つである。

つくばの森・・・筑波には,筑波大学JAXA産総研理化学研究所,高エネ加速器研究機構とあげればきりがないほどたくさんの研究施設がある. ここに迷い込めば無事に出てこれる者はいない,,,

研究日記(3) GW北海道実験編 part1

(2019/5/18 published)

こんにちは皆さん。DT大学のギリです。

現在GWの北海道実験が終わって、空港で暇なので、ブログを書いていきます。疲れていますが、鉄は熱いうちに打たなくては!と思い、ささっと書いています。(2019/5/9)

今日の内容
  •       実験期間

  •       北海道帯広市

  •       スケジュール

 

第2章,1節  GW北海道実験

 

実験期間

  今年は大型連休ということで、世間は10連休を満喫していたと思います。しかし、残念ながら弊研究室は地獄の連勤となったのでした。

  毎年、年二回、北海道の大樹航空宇宙実験場という*JAXAの基地で航空機の実験を行なっています。この実験場はJAXAが*宇宙空間まで飛ばす気球や、スバルと共同研究で航空機の実験を行なったりしているので、中規模な滑走路があり、そこで我々も実験を行なっています。

JAXA、スバルと共同開発した低ソニックブーム設計概念実証機「S3CM」を公開(car watch)

  今年は10連休!!GWは実験で半分くらい潰れちゃうのかなぁって思っていたら、教授からメールが届いて、

「今年のGW北海道実験は4/26から5/9まで14日間行います。その日は予定を入れないように注意してください。」

…!?!?どうやらうちの教授はGWの日程を把握していないようです。ここの研究室は何度も驚かされているので慣れていましたが、流石に驚きを隠せませんでした。何かの間違いでは?と何度もカレンダーと航空券の日程を確認しましたが、間違いありませんでした。無事に大型連休ならぬ大型連勤が始まろうとしていたのです。

北海道帯広市

f:id:k_yuukix:20190512132145p:plain

  大樹町(たいきちょう)は、北海道十勝総合振興局南部にある町です。「宇宙のまちづくり」を標榜し、航空や宇宙分野での実験や飛行試験を積極的に誘致しています。現在はホリエモンが立ち上げた*インターステラー社の本社がある町として、注目が高まっています(wiki引用)。しかし、道民と地元の方には申し訳ありませんが、これ以外"本当"に何もありませんでした。私は初めて北海道に行ったので、北海道はイメージでしか知りませんでしたが「さすが北海道」と、つい言ってしまうほど周りは見渡す限り畑、畑、畑!しかし、奇跡的にホテルの近くには、セブン、ローソン、*セイコーマートがあったので朝、昼ごはんは困りませんでした。また、定食屋さんもたくさんあったので、晩御飯はいろいろな店へ行ってご当地グルメを楽しみました。

お世話になったので少し協力→大樹町公式ホームページ

スケジュール

  そして、私たちも自前の制御器を試すため、わざわざ北海道まで足を運んで研究しにいくのです。しかし、ただ飛ばして終わりではありません。ここで実験期間中の私たちの生活サイクルを紹介します。

 

  3:30    起床

  4:30    ホテル発

  5:00    大樹航空宇宙実験場着、準備

  6:00    実験開始

17:00    実験終了

18:00    晩御飯

21:00    就寝

 

これが2週間毎日続きます。まず、朝が早いのには理由があります。航空機を飛ばすには空の状態が大きく影響しますので、比較的風の弱い早朝と、夕方が航空機を飛ばし研究するにはもってこいの時間帯なのです。そのおかげで朝早く起きて、実験を行わなくてはいけないのです。また、辛いポイントは、その日のデータをまとめてその日までに教授に送らなければならないのです。空の状態にもよりますが、たくさん飛ばせる日は1日に5回フライトを行なったりするので、フライト後すぐにマイコンからデータを吸い出し、matlabでデータをまとめ、Latexでグラフを貼り、考察を書き、教授に送る、という作業がこの実験のメインになります。このデータ整理を手際よく行わないと、睡眠時間がどんどん減っていくという、地獄のスパイラルが発生するので、タスク処理能力が問われるのです。

  さぁ、この地獄の研究生活がいよいよ始まります。詳しい実験内容は、次回!!

 

北海道実験編 part2 前半戦〜固定翼機はいつになったら飛ばせるの!?〜(2019/5/18 未公開)

  

JAXA・・・国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace eXploration Agency)の略。日本の航空宇宙開発政策を担う研究・開発機関で、内閣府総務省文部科学省経済産業省が共同して所管する。

宇宙空間・・・国際航空連盟(Federation Aeronautique Internationale: FAI)という組織が、高度100kmから上を宇宙と定義しています。なお、米国空軍は80kmから上を宇宙と定義している。

インターステラー・・・インターステラテクノロジズ公式ホームページ

セイコーマート・・・道民が誇るコンビニ。全国展開したら、全てのコンビニが倒産すると言われている。

研究日記(2) 研究生活スタート

(2019/5/12 published) 

どうもDT大のぎりです。

 ゴールデンウィークの実験に向けて、死ぬほど作業に追われているところですが、2つ記事を作成してから皆さんにアナウンスしたかったので、書いていきます。(2019/4/20)

今日の内容
  •       教授との面談後

  •       初動教育

  •       研究ツール

  •       実験方法

 

第1章,2節  研究スタート

 

教授との面談後

  前回の記事では研究室の雰囲気をさらっと書きました。ここからはもう少し踏み込んで研究室に入って何をしてきたのか説明していきます。DT大は第1志望の研究室配属が決定するのが大体B3の12月中旬で、多くの研究室が新学期(4月)からゼミや*輪講などが始まります。そう"多くの"研究室が新学期からなのですが、弊研究室はそうとは行かないのです。なぜならトップクラスだからです(学生は私を含めノーマルクラスの人もいる)。配属が確定した次の週に教授に呼び出され、ひとしきり説明を受けた後

ボス「...このくらいかな。なんか質問ある?」

ぎり「特にありません。」

ボス「わかった。じゃあ早速、来週来れる日来てね。」

ぎり「わかりました!(?????????)」

そう、これは12月末の話。さっそく私にコアタイムが適用されたのです。授業がある時限以外は研究室にいなくてはいけなくなったのです。正直、この時期は何もやることがなかったので、行く以外選択肢はありませんでした。

初動教育

 研究に関して全くのど素人の私は、研究室に来てねと言われたものの、何をすればいいかさっぱりわかりませんでした。しかし、弊研究室は初動教育があるのです。事前に教授から渡される冊子があって、主に研究に必要な前知識を確認するようなものでした。

 その内容は以下の通り

・数Ⅲ 積分

・機械力学

・2リンク剛体

・現代制御

Latex

Matlab

・以上の内容を全て使う総合問題

 もう一度記載するが、私の学力は前回の記事で説明した通り平凡です。機械力学やロボット力学の成績は可(D)と良(C)で、初見で解けるわけがないのです。しかもこれらの課題をたった二ヶ月程度でこなせと要求されました。幸いにも過去に受けた授業のデータがあったので、それを見ながらなんとか問題を解いていきました。

 次に現れた壁は、現代制御です。なんと、履修していなかったのです。私が所属する*先端ロボティクスコースは必修ではなかったので、取っていませんでした。しかし、弊研究室は航空機の制御がテーマ、避けては通れなかったのです。では、実際に問題を見て解こう!.....としても何一つわからない。先輩に事情を説明して見ると、一冊教科書を私に渡してきて一言。

先輩「これ一冊全部やって来て!」

ぎり「わかりました!(????????)」

 そう、もはやこれは普通なのです。この研究室は気を抜いたら置いてかれる。食らいついていかなきゃ、まずいことになる。「私は平凡なのでできません。」そんなことは許されないのです。そう私は悟りました。

 約一ヶ月半かけて、教科書のみで勉強しました。今考えてみると、学習する科目をまるまる独学で学習したのは初めてな気がします。研究する上で必要なスキルをどんどん習得していくしかないのです。特に*航空機を扱う研究は、学ばなくてはいけない分野が多いのでなおさらです。

 さて、その課題もなんとか解き終えて次の課題に進むと、Latexでその解答を書いてみようというものでした。

 Latexとはざっくり言うと、数式の入力のためのコマンドが豊富に組み込まれいる文書作成ツールです。Wordみたいなものですが、多く数式を要するような文書や論文などはLatexで書かれていることが多いです。これがまた厄介もので、簡単な数式でさえコンパイルが通らず、エラーの原因を探しまくる始末。全く使ったことがないので、使い方を一つ一つググりながら、少しずつ覚えていくしか方法はありませんでした。

 そして最後に立ちはだかったのがMatlabMatlabとは、アメリカ合衆国MathWorks社が開発している数値解析ソフトウェアであり、その中で使うプログラミング言語の名称でもあります。(wikiより)

f:id:k_yuukix:20190511235014p:plain

 実際、Matlabは理系の学生には欠かせないもので、特に複雑な計算を要する工学系の研究をしている多くの人が使用しています。しかし、ここで用いられる数式は基本、行列で表現するため、線形代数を、テストを乗り切るためだけに履修した私は、再び苦戦することとなりました。また、最終課題の内容は微分方程式Matlabで解くもので、変数の定義や、式の書き方、初期値の設定、解の返し方などが複雑すぎて、私にはさっぱりわかりませんでし。これに関しては、一年の授業以降プログラミングに触れたことがない私は、全く太刀打ちできなかったので、友達に教えてもらいながら解いて、「わからないけど計算できる」レベルで終わってしまいました。

 ここまでの間、先輩たちは卒論を書き上げる時期で忙しく、質問しても満足する回答はほとんど得られませんでした。なので基本は自分たちで調べて、協力しながら解くという、完全に投げやり教育のもとで学習するしかありませんでした。その結果、すぐには聞かずに自分で調べて解くという習慣がつき、研究に必要な基礎スキルは早い段階で身につきけることができました。

 初動教育が終わるといよいよGWの実験(後述)に向けて、最初の研究が始まります。といっても既存の制御器を少し書き換えたり、既存モデルのプログラムを実装するなど、ガイドラインがある中でのお手頃研究でした。しかし、簡単そうに聞こえますが、これが険しい道なりになることはまだ私は知りませんでした。

研究ツール

 現在私の研究室ではArdupilotを使用して、機体を制御しています。Ardupilotとは、Ardupilot.orgが提供するドローンSW開発者向けオープンソースコード体系です。 Ardupilot(自律航行制御プログラム)及びDronekit(アプリケーション開発用プログラム)などで構成され、SW開発者向けToolを提供しています。機体の自律飛行を制御しているものが、フライトコントローラーです。 フライトコントローラーは、各種センサーを内蔵、機体姿勢を計算、モーター回転を制御しています。現在我々はPixhawk2を使用していて、そこに*C++でプログラムを書き込み、制御を行っています(APTJ PROJECT 引用)。私は技術的な部分の詳細は現在もよくわかっていないので、概要くらいしか説明できません。笑

f:id:k_yuukix:20190511235139p:plain

  過去に先輩が書いたプログラムがベースになっているので、まずはそれを読んで理解するところから始めなくてはいけません。ソースコードを読むなんて初めてだし、何が書いてあるかわかっても計算式の意味がわかりませんでした。航空機は3次元軸で考えなくてはいけないので、計算式がさらに複雑になります。訳の分からないまま、先輩のコードを参考にし、書き足していくしかありませんでした。様々なソフトウェアならではの障壁に何度も足止めされ、プログラミングはただ書いて終わりではないことを痛感させられました。

実験方法

 私たちは*ハードも扱うので、ここからが大変なのです。コンパイルも通って、無事マイコンに自分のコードを書き込めたら、次にそのプログラムが正確に動くかを試さなくてはいけないのです。しかし、私たちが扱ってるのは無人航空機。実際に飛ばすわけにはいかないので、マイコンGPSとパソコンを持って学内を歩き、計測器からのデータを分析して、実際に制御できているのかを、計算上で確認します。その後MatlabC++で書いた計算式を書き写し、ちゃんと計算できているかを相互比較して確認します。このデータを元に先輩や教授と議論した上でGoが出れば晴れて実機実験を行えます。

  では実機実験はどこでするのでしょうか?学校ではもってのほか、関東でもなかなか飛ばせるところはありません。ドローンなら(規制が厳しくなったものの)比較的容易に実験ができるのですが、固定翼機はサイズも大きく、長距離飛ばすので、関東でもなかなか実験を行える場所はありません。なので弊研究室は毎年2回北海道まで実験をしに行くのです。これが弊研究室の目玉イベントで、実験の日が近づくと1つの卒論書き上げるくらい忙しくなります。

  今回はここまで。さて次回は、いよいよ待ちに待った北海道実験がどれだけ過酷であったかを記事にまとめていきたいと思います。

next GW北海道実験編 part1 (2019/5/18 公開)

輪講・・・学部四年の必須履修科目。内容は各研究室で違うが、多くのところが論文を要約し発表する形式を取っている。

先端ロボティクスコース・・・DT大は学科が存在しないのでコースで専門を分けている。知能機械システム学専攻では、計測・制御、先端ロボティクス、機械システムの三つで構成されている。

航空機・・・工学の最高峰は航空力学。これは間違いない。

C++・・・プログラミング言語のひとつ。利用者はそんなに多くない。と言うか少ない。

ハード・・・「ハード」とは、施設や設備、機器、道具といった形ある要素のことを指す言葉。対になるのがソフト。

 

僕の研究日記(1)〜平凡な私がトップ研究室に!?〜

(2019/4/6 published) 

(2019/5/12 revised)

 皆さんこんばんは!私は都内の理系*単科大学D通大に通っている新B4のぎりです。去年の年末に研究室の配属が決定し、現在GWに行う実験に向けて、勉強中です。

 なぜ、突然このブログを新しく始めたかというと...自分の経験は1年後、同じ道を歩む人にとって、研究を始める人にとって、良い資料になるのではないと思ったからです。

 私の友達の中には、半年前から研究室に配属され、同学年より先に研究してる人や、論文をすでに何本も書き、国際学会に参加したりしている人もいます。

 しかし、私は特別学力が高いわけでもなく、ある科目に特化した能力を持っているわけでもありません。ただ単位を落とさないように、なるべく授業に出て、友達に教えてもらいながらテスト勉強して、無事に落単なしで4年生まで進学した、ごく普通の学生です。そんな学生がトップレベルの研究室に入ってしまい、研究漬けの生活を送ることになった壮絶な物語(仮)を、これから研究者になる学生や研究をする予定がない学生も、理系の学生はどんなことをしているのか知ってもらいたいです。

今日の内容
  •       私の学力と私の大学

  •       研究室選び

  •       私の研究テーマ

  •       私の研究室

 

第1章,1節  研究スタートまでの道のり

 

1.1 私の学力と私の大学

 まずここで大事になってくるのは筆者のステータスです。よくネットで参考になりそうなブログを閲覧してると、読んでるうちに...

 なんやこいつただの天才やんけ!

 なんやこいつただの金持ちやんけ!

 なんやこいつ運良すぎやんけ!

ってことが多々あります。これでは一般家庭で育って、かつ平凡な私には全く参考にならず、最後まで読む事なく、時間の無駄になってしまったことが何回かあります。私が知りたいのは、普通の理系大学生が歩むであろう道なんですよ!!

 ということで、まずはこのブログを読むにあたって必要であろう私のプロフィールを記載していきます。

 出身は愛知県で、市内の自称進学校(毎年東大が1,2人、地元名大に数十人受かる程度の公立高校)を卒業し、一浪して電T大に入学しました。このD通大は都内にキャンパスを構える理系単科大学で、ネットでは「おてごろ大学」とかかれるほどの偏差値です。

 「おてごろ大学」とかかれる所以は、この大学の偏差値と研究レベルのギャップにあります。

 DT大は国立大で、はっきり言って合格を勝ち取るのはそこまで難しくはないのが本音ですね。関東で理系というと、東大、東工大、筑波大、横国農工大千葉大、早稲田、慶応、理科大...とあげれば山ほど出てくるのですが、その中でもかなり合格の基準は低い方であると私も感じます。

 しかし、それに反して研究レベルが高い研究室が大学内に多く存在し、*電通大の名を理系界に轟かせているのは確かです。

 そう、このギャップが今回私がブログを書くきっかけとなった悪の元凶?だったのです...。

1.2 研究室選び

 私の大学は学部3年の11月くらいから研究室配属の希望調査が始まります。類(専門エリアみたいなもの)によって始まる時期や、志望方法が違うのですが、私の類は第一志望フェーズ、第二志望フェーズ、第三志望フェーズと別れていて、それぞれの研究室が設けている枠数を取り合う形になっていました。

 希望を出した後、教授と面談を行い、教授からOKを貰えば晴れて配属決定です。これも研究室ごとで基準が違い、完全に*GPA(成績)で決める研究室や、面接の雰囲気、教授の前でプレゼン、教授の論文を批評する研究室も存在しました。

 私の研究室では、面接と成績を総合評価され、合否を言い渡されました。無事に配属が決定したのが12月の末のことでした。

 私の研究室は、配属希望調査公開前は人気が高く、オープンキャンパス時は大盛況な研究室でした。しかし!いざ蓋をあけてみると...私1人のみ。あれ!?何で??...そう思ったのは私だけではないようでした。そのため、誰とも争うことなくあっさり合格。これには様々な理由があったと私なりに考えています... 。

1.3 私の研究テーマ

 私の研究室は、無人航空機(UAV)の制御をメインに研究をしています。無人航空機の種類は現在二つで、パラシュートのついたpowered paraglider (PPG) と 全翼機(Flying-Wing)型の二種類です。

f:id:k_yuukix:20190403145159j:plain

f:id:k_yuukix:20190403145147j:plain

 全翼機とはみなさんが飛行機と言われた時に想像するようなものではなく、胴体部や尾翼がなく、一枚の主翼のみによって機体全体が構成された飛行機のことをいいます。

 利点として、尾翼がついていないので、全体の空気抵抗がなくなる、同じ翼面積でも通常の飛行機より軽量化できる、ペイロードの増加、ステルス性が高いなどが挙げられます。

 しかし、欠点として機体の安定性が悪い。ここの部分を改善する、姿勢制御を行うのが我々の研究テーマであるのです。

(wiki引用)

 これについての話すと長くなってしまうので、また別の記事として作成します。(2019/4/7 現在未作成)

 次の項目では研究室のルールや雰囲気を書いていきます。

1.4 私の研究室

 私の研究室は、タイトル通りレベルが高いです。どのようにレベルが高いかと言いますと、特に教授が研究室のレベルを高めています。

 研究室配属されていない方は、教授がレベル高いと研究室もレベルが高いなんて当たり前、と思う方もいると思いますが、研究室全体のレベルを高める要因として必ずしも教授とは限りません。有名な教授のところには優秀な生徒が集まるので、必然的にレベルは高くなるのですが、教授の面倒見が悪い(自分の仕事ばっかりする)と生徒をほったらかしにしてしまい、全く研究しに来なくてもいい研究室が生まれてしまいます。現にDT大でもけっこう存在します。

 私たちの教授の論文が掲載されている*IEEE Transactionsの*Impact Factorや被引用回数、IEEEでの*会員資格(グレード)を見れば天才なのは一目瞭然なのですが、何よりもタスクごなしがえぐいのです。受け持ってる学生数は学部四年が3人、*博士前期が4人、*博士後期が5人、研究員が2人の計14人(内5人留学生)なのですが、研究テーマは大きく分けて三つあり、かつそれぞれテーマ別でほぼ毎週ミーティングを行っています。それに加え、教授はたくさんの企業と共同研究を行っているので、あの方がこなさなくてはいけないタスクの量は尋常じゃない事は言うまでもないです。秘書の方ですら忙しい時は3分しか会えないとか言ってました。笑

 それほど忙しいにも関わらず我々への指導は欠かさず行い、隅の隅まで確認して、的確なアドバイスを提示してくれます。

 先ほど記述した"ミーティング"(他の研究室でも行っている"ゼミ"とかいうぬるいものではありません)、これがかなり研究生活の水準を上げています。"毎週"、教授を含むグループでミーティングを行う研究室は聞いた限りそんなに多くないと思います。毎週教授の前で自分の進捗報告をし、研究の進み具合を見られますので、その週に行ったことを学術的に論理的に、かつ説得力のある資料を作成しないと教授からしっかりダメ出しされます。文章構成能力が皆無な私は今死ぬほど苦労しています。笑

 また、*コアタイムが存在しますので、平日は毎日朝から晩まで、春休み、夏休みも関係なく皆さん研究室に来て各々研究を行っています。今の新入社員より確実に忙しいと思います。

 これが今回第一希望で私しか志望しなかった理由だと考えています。教授は時間管理に関してとてもストイックなので、私たちが時間を1分1秒でも守らないと、とても機嫌が悪くなります。なので、研究室の面接の際に時間を守れるかどうかを結構念入りに聞かれました。これが今回第一希望が私だけだった原因だったと考えています。理系学生は基本夜型になりがちなので、朝早く来て研究する私の研究室はあまり好まれません笑。

 

 さあ、ここまでだらだらと書いていきましたが、研究室の雰囲気はだいたいこんな感じです。次回以降は、研究室に配属が確定した後の研究室の生活を書いて行こうと思います。研究生活スタートです!!

Next 研究生活スタート  (2019/5/12 公開)

 

単科大学・・・小規模で単一の学問領域を教育・研究する大学の日本における呼称である。

GPA・・・大学の全履修科目の成績の平均点のこと。

Impact Factor・・・自然科学・社会科学分野の学術雑誌を対象として、その雑誌の影響度、引用された頻度を測る指標。

IEEE・・・アメリカ合衆国に本部を置く世界規模の電気工学・電子工学の学会。

会員資格・・・IEEEの会員資格には、学生会員(Student=S)から始まって、普通会員(Member=M)、上級会員(Senior Member=SM)、および、最高級のグレードであるフェロー(Fellow=F) がある。うちの教授はいうまでもなくFellow

博士前期・・・大学院修士課程のこと。基本二年間研究を行う。

博士後期・・・大学院博士課程のこと。基本三年間研究を行う。

コアタイム・・・大学においては、研究室に在室しなくてはいけない時間帯のこと。

新型宇宙船の特徴

f:id:k_yuukix:20190123185426j:image

    今、宇宙開発に関するニュースを世界各国のメディアで目にしますが、今日は現時点で最も最先端な宇宙船を紹介します!!

今日のポイント
  •       民間企業が新型宇宙船を開発

  •       6月には有人の試験飛行開始

  •       タッチパネル内蔵

   スペースシャトルの退役以来、絶えていた米国からの有人宇宙飛行が年内にも再開されることになりました!

   米航空宇宙局(NASA)が委託し、民間企業が開発した宇宙船を初めて使います。一方、スケジュールは遅れ気味です(まぁSpaceXあるある)。

 去年の5月、フロリダ州ケネディ宇宙センターの発射台に、米宇宙企業スペースXのファルコン9ロケットが姿を現しました。

    先端には、同社が開発した有人宇宙船「クルードラゴン」が取り付けられています。月内に予定されている無人での試験飛行に向けた準備が進行中です。(その様子をElon MuskがTwitterで公開)

    クルー・ドラゴンは同社にとって初、また民間企業が自力で開発したものとしても初となる宇宙船で、国際宇宙ステーションISS)に宇宙飛行士を運ぶほか、宇宙旅行への活用も目指しています。

 NASAの商業乗員輸送プログラムのケーシー・ルーダース氏は「多くの試験をしてきたが、あとは飛ぶだけ。システムがどのように働くか、端から端まで見ることができる」と話しています。クルードラゴンは、早ければ6月にも、有人の試験飛行を行う予定です。

 初の民間宇宙船に乗る宇宙飛行士人もすでに選ばれていて、訓練に励んでいます。2011年に退役したスペースシャトルには3千以上のスイッチがあったが、新型宇宙船はタッチパネルで操作するのです!!手動だったISSへのドッキングも自動操縦。「空飛ぶiPhoneのようだ」との声も上がっています。

 ボーイングの宇宙飛行士クリストファー・ファーガソン氏はシャトル最後の船長で、自らが乗るスターライナーの開発に携わっています。NASAの動画で「使いやすさと同時に、乗員がそれほど関与しなくてもよくなった。だれでも宇宙飛行士になれるように考えた設計だ」と語っています。

f:id:k_yuukix:20190123193037j:image

  これが内装となっていますが、これはかっこいい…。本当にピピっとタッチして宇宙に行く時代がもうすぐきますね〜。

 米国は、コスト削減と宇宙産業育成のために、ISSへの物資や人の輸送を民間企業に委託する。地球に近い低軌道の宇宙開発を民間に任せ、その分の資金や資源を月や火星、小惑星などより遠くを目指す計画に投入する方針とのこと。

引用 : livedoor news

  • 最新のロケットは捨てない!?
  • 最新のロボットは人間以上!?
  • 最新のマイクロロボットは遺伝子操作可能!?

今の最新の技術ってどんな感じなの?

自分は都内の某理系D大学に通っていて、日常的に最新の研究や記事に触れる機会が多いのですが

他学部の人となると、そんなに自ら論文を読んだり、ネットで探すことはよっぽど意識が高いか興味がない限りないと思います。

どうせみんなバイトするか酒しか飲んでないでしょ?笑

なので、趣味でそんなことをやっている僕が、皆さんに簡単に紹介していきます。

今回は初回ということでなにを紹介しようか迷っていたのですが、大中小の大きさで分けて三つの技術を紹介していきます。

続きを読む